panda life

白も黒もどちらも私。20代専業主婦の育児、生活、漫画と本の話。

祭りの夜、星に誓う

久しぶりに星を見た。小さな星が、広すぎる空に点々と散りばめられている。

ひとつひとつ、色も大きさも輝きかたも違うけれど、目を凝らさなければ見つけられない控えめな星たち。

学生時代に身につけていた、チープな指輪のダイヤより小さかった。見失いたくなくて、必死に上を向いて歩く。

笛の音、太鼓の音、そして歌声が背中を押す。だんだん遠くなって、熱気のこもる家に着く。

祭りの夜に、街に繰り出すなんて、何年ぶりだろう。こんなことを自らの意思でするなんて、自分でも驚きだ。

昔よりずっと、小さくて寂しくなった。踊りだってやる気も活気もない。この伝統を、守っていく気があるのかないのか。小さくても続いてきたこの祭り。でも、10年後、20年後、30年後は、悪いけど、ないに1票。人が住んでいる、住み続けている光景さえ想像できない。でも、さすがに、完全になくなることはないか。

帰省する度、3日で東京に帰りたくなっていた私。次に帰るのは、誰かの葬式に呼ばれたときかな…と毎回思っていた私。

今は、不思議なほど、この街が好きだ。空も海も風も、生まれてから今まで、まったく変わっていない空気が迎えてくれるこの街が好きだ。

いつかまた、帰りたい。たとえ、ここに、自分の大切な人、大好きな人がいなかったとしても、独りになっても、ここでなら、きっと生きていける。

『ふるさとは 遠きにありて思うもの』と思ってきたのに、今、そのふるさとに甘えている。


カントリー・ロード

カントリー・ロード


しかしながら、私には帰るべき場所がある。

そんなとき、どうしたら故郷に帰れるか、帰るために必死になることは野暮なのか?

私はどこへ向かって頑張ればいいの?

この歳でそんなことを悩んでいてもいいの?

ひとりで考えると煮詰まってしまうけど、見上げると真っ青な広い空。地球の端っこに立ったときみたいに、空が弧を描いているのがわかる。心が晴れて、頭が冴える。

反対側の海の向こうにいる誰かのことも忘れて、今、この瞬間を幸せだと思える。そんな時の積み重ねで生きたい。

ひとつ、また新しい夢。
この湊町を舞台にした小説を書こう。
それから、詩もいっぱい書こう。
自己満足で終わってもいい。まずは本をつくる。

今置かれた場所で、必死に生きて、人を愛し、いつか必ず、会いに戻る。