panda life

白も黒もどちらも私。20代専業主婦の育児、生活、漫画と本の話。

帰る前の本音

そろそろ鐘が鳴る。
魔法が解けてしまう前に帰らなければ。


帰ったら、どんな人生が待っているのか。


「お土産何がいい?」と旦那に問われた私は、

「何も欲しくない。食べ物にもそそられない。」


この2週間は楽しかった。1日1日、幸せを噛み締めて生きた。青い空、蝉の音と風の音、全裸で見上げた満月になりきれない大きな月、煙のにおい、塩素のにおい、花火、そして海。ずっと忘れない。


ばあちゃんが、急に歳をとった気がする。足を悪くすると一気にダメになるとよく言うけれど、歩くのが困難になると本当に弱ってしまったように見える。それでも、80年生きている。死んだじいちゃんも80年生きた。

私の妹が3歳になるまでは生きられないと言われていたらしい私の母は、まだ生きている。妹は26歳。

40年も同じ仕事を続ける方がマジョリティだと思っていた。それが、当たり前で無難な生き方だと思っていた。でも今、そういうふうに生きてきた人をすごいと思う。私にはできなかった。

60歳で定年退職してから、70までの命なら10年、80まで生きたら20年、仕事や会社から解放される時間って短いなぁと思っていたはずなのに、今は、長生きするエネルギーのある人ってすごいと思う。

1番すごいと思うのは母だ。縁もゆかりもなかった土地に、結婚を機に移住して、よく30年も逃げずにとどまっていられたなぁと。しかも姑と同居。

私なんて、どうしたら離婚できるか考えて悩んでいるのに。住宅ローンの返済が終わったら?娘が自立して母親を必要としなくなったら?定年退職後は一緒にいるつもりは毛頭ないけど、残り30年も一緒にいられるのか?
離婚したい気持ちをどうしたら掻き消せるか、ということも考えてはいるけれど、私は彼といると不安になる。唯一ほしいものは安心感なのに、いつだって動悸で目が覚める。


自分より弱くて、覇気のない人を見ていると、気持ちよく頼れない。自分が音を上げたときは共倒れ。プレッシャーで押し潰されそうな日々に戻りたくない。


どうかこの気持ちが、心臓の高鳴りが、娘に伝わりませんように。そう願いつつ、何も知らずに笑っているその顔を見ると、胸が痛くなって、泣きそうになる。いっそのこと、すべてを知られて突き放された方が、孤独になるという報いを受けた方が気楽かもしれない。


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